プロの着付け師の仕事とはどのような仕事でしょうか。着付け教室で習っていればプロになれるのでは?と思っていらっしゃる方も多いと思います。もちろんお教室で着付けを習い、独学で着付け師になる方はいらっしゃるとは思います。私も実は、その一人でしたから。長い長い道のりでした。
どうして長い道のりなのでしょうか。
それは自分できる「自装」と人に着せる「他装」全く違う技術だからです。完璧にきれいな着付けをできるための研究をし、自分なりの技術を発見するまで時間はかかりました。
アントワープブライダルのプロ養成のスクールでは、この研究した技術のコツを私なりにまとめたカリキュラムでお伝えしています。
着付け師の仕事は、人生の節目に関わることができるとても素晴らしい職業だと思っています。「お宮参り」「七五三」「浴衣」「入学式」「卒業式」「十三参り」「成人式」「結婚式」そして「告別式」など、私はこのすべての行事に着付けという技術をご提案できるよう勉強してきました。アイテム毎に細かい習慣などがありますのでそこに寄り添いながらの着付けを行うため、様々な知識も必要になってきます。
特に、結婚式においては新郎新婦のお支度はもちろん、着付け師が介添え(アテンド)までできるように、スクールでは実習でも勉強をしていただいています。着付けの技術以外の「気配り」といったスキルも必要になってくるのが花嫁の着付け師ですね。
また、撮影関係の着付けも多く携わらせていただき、雑誌・CM・TVなど今度は見せ方の勉強です。ここで「黄金バランス」「美バランス」が必要になってきます。
一生、定年のない仕事ですから、丁寧に確かな技術を身につければ一生自分の財産になりますね。必ず途中で負けそうになったりすることはあります。私も何度もくじけそうになっていますから。でも、そんな時に自分の目標に向かっていくことへのプライドを持ってもらいたいと思います。私は良く、生徒さんへ言います。
「大きなプライドは自分の邪魔になりますが、小さなプライドは自分の励みになります」と。
着付け師という仕事がスタートかもしれませんが、それをきっかけに多方面に視野を広げ、ご自身の目標に近づいていただけると大変うれしく思います。
着付け師.jp <kitsukeshi.jp>
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