技術を伝える難しさ

着付けスクール

今日の空はもう秋の空。晴天の中風も爽やかで、陽射しは厳しい暑さですが、季節は一歩進んでいるように感じました。

9月は、学校も新学期を迎えるように、何かをスタートさせるにはいい時期なのかもしれません。アントワープブライダルが行っているスクールもスタートのピークを迎えました。私も新しい生徒さんを担当しますし、進級してくる生徒さんも担当します。そして、今回は11月に結婚するお嬢様の打掛の着付けをする事を目標にがんばり始めた花嫁コースの生徒さんもスタートしました。目標が明確だとご本人も頑張りがいもあり、今まで以上に真剣に取り組んでいる姿を見ると私もうれしくなります。

でも、いつも楽しい、うれしいレッスンばかりではありません。技術は個人差があり、成長したくてここにきているのだから、上達するまで厳しいレッスンになるのは当然。毎回、同じ事でつまずき、怒られ、そして次回も同じことが続く。間違って覚えた事を練習してきてもダメで、「一度頭の中をクリアにして整理してから練習しましょう」と伝えてもまた同じところでつまずいてしまいます。。そのような事があり、とても私は考えこみました。。「伝える事は本当にむつかしい・・」

アシスタントの講師から「目標が曖昧ではないでしょうか」と言われ、改めて私は、感じることがありました。「着付け」という職業はどこか趣味的な感覚もお持ちの方もいらして、入学するときにも意志の確認をしているはずなのに、趣味の感覚が抜けないのかもしれない。趣味の教室とちがうアントワープブライダルのレッスンは、「理論づけて伝え、出来るまで先に進まない」「おだてる事はしない」目標をしっかり定めて望まないと途中で苦しくなってしまうかもしれません。「プロになる事」そんなに簡単ではありません。誰よりも頑張って、練習して、きっちり覚える。何度も繰り返し行うのでいやになってしまうかもしれませんが、これが、本当の近道だと私は思います。

自分に厳しく、前を向いて頑張ってほしいと思う一方、生徒さんから学ぶ事もたくさんあります。私も改めて「伝える」ことの難しさを痛感している9月のスタートとなりました。

着付け師.jp <kitsukeshi.jp>

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