こんにちは。杉山幸恵です。
6月に入り、街路樹の緑もいっそう深まりました。雨の合間に差し込む陽の光はどこか瑞々しく、自然の美しさを肌で感じられる、そんな季節ですね。この時期、私が特に心惹かれるのが、日本の古きよき風習「夏越の祓(なごしのはらえ)」です。
全国の神社では、6月30日に「夏越の祓」の神事が行われ、半年間のけがれや災いを祓い、残りの半年を健やかに過ごせるよう祈願します。境内に設けられる大きな「茅の輪(ちのわ)」をくぐることで、心身を清め、リセットされた新たな気持ちでまた歩み出す。この儀式は、私にとってとても神聖で、心が整う大切な時間でもあります。
■ 代々木八幡宮にも「茅の輪」が登場しました。
先日の「神社結婚式」では、この「茅の輪」を背景に記念撮影ができました。新日本髪にアジサイをあしらったヘアスタイルは、まさに和のジューンブライド。季節感を取り入れた花嫁姿は、しっとりとした雨と深緑の中で、より一層美しく映えていました。
梅雨の時期ではありますが、雨と緑のコントラストは、白無垢の花嫁姿に日本らしい風情を添えてくれます。自然に抱かれ、祝福されるような、厳かであたたかな時間が流れていくのを感じました。
夏越の祓が行われる神社での結婚式ーーそれは、けがれを祓い清められた神聖な空間で、永遠の契りを交わすこと。人生の「新たな半年」の始まりにふさわしい、清らかな門出の瞬間になるのではないでしょうか。
6月に神社婚をお考えの皆さま。ぜひ「夏越の祓」という日本ならではの風習にも、そっと目を向けてみてください。ご自身の人生と向き合い、心を清めて、新しい一歩を踏み出すーーそんな思いを大切にした結婚式のお手伝いができましたら、私もとても嬉しく思います。
この6月が、皆さまにとって優しく、清らかな節目となりますように。
着付け師.jp <kitsukeshi.jp>
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